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2017-12-14 (木) 14:46:31 (191d)

本サイトは、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)が実施する戦略的創造研究推進事業(CREST)において、先進的統合センシング技術領域の平成19年度課題として採択された

災害時救命救急支援を目指した人間情報センシングシステム
(代表:東野輝夫(大阪大学))

に関する情報をまとめたサイトです。

新着情報

  • JST サイエンスニュースで紹介されました。(2012-03-03)
  • 大阪大学医学部附属病院にて災害時対応演習を行いました。(2012-02-19)
  • 順天堂大学医学部附属浦安病院にて災害時対応演習を行いました。(2012-03-03)
  • 統合センシングデータベースへのリンクを追加しました。(2011-09-07)
  • CREST & P2P 2011 Joint Workshopを開催しました。(2011-08-30)
  • CREST Workshop 2011を開催しました。(2011-08-30)
  • Publicationsを更新しました。(2011-04-05)
  • 日刊工業新聞で紹介されました。(2011-03-28)
    • 2011年3月28日付「日刊工業新聞」24面「傷病者の情報 即時に収集」
  • 順天堂大学医学部附属浦安病院にて電子トリアージ演習を行いました。(2010-09-04)
    • 電子トリアージシミュレータによる電子トリアージの有効性評価実験を行いました。
    • 電子タッグによるトリアージ入力評価実験を行いました。
  • 読売新聞で紹介されました。(2010-06-12)
    • 2010年6月12日付「読売新聞」朝刊 37面「トリアージ即時把握」
  • 地域防災防犯展に出展しました。(2010-06-10)

プロジェクト紹介

トリアージについて

阪神淡路大震災の教訓から、総務省消防庁で、大事故・大規模災害など多数の傷病者が発生した場合の救命順を決めるトリアージの手順が定められ、災害現場で「トリアージ・タグ」(黒、赤、黄、緑)と呼ばれるタグを傷病者に付けることになっており、以下の分類がなされています。

  •  黒(カテゴリー0) :死亡もしくは救命不可能
  •  赤(カテゴリー1) :生命に関わる重篤な状態
  •  黄(カテゴリー2) :生命に関わる重篤な状態ではないが搬送の必要がある
  •  緑(カテゴリー3) :救急での搬送の必要がない

トリアージは医師などが行い、START (Simple triage and rapid treatment)法と呼ばれる判定基準に基づき一人30 秒以内に判定することになっており、歩ければ「緑」を、歩けない状態で気道確保なしで呼吸できる場合は「黄」、気道確保がなければ呼吸できなければ「赤」、2回の人工呼吸をしても呼吸しない場合は「黒」との基準があります。また、ショックの兆候があれば、呼吸をしていても「赤」などの基準があります。

災害時における日本型の救命救急支援システム

地震や列車・航空機事故、地下街での災害などでは、同時に多数の傷病者が発生する可能性があります。日本ではこのような大規模な災害が発生すると、複数の医療機関から医療スタッフが現場に急行し、消防などと連携して救助にあたることが一般的です。このような状況では、災害現場で傷病者の位置を的確に把握し、簡易な地図上に傷病者の分布状況や病状の変化をリアルタイムに医療関係者や消防関係者に提示できることが望まれます。

本システムでは、各傷病者に脈拍や血中酸素濃度(SpO2)などを測定するセンサを装着し、得られたセンシング情報をアドホック無線ネットワークを構築して対策本部などが設置されている基地局のサーバーに収集します。これにより傷病者の現在位置や病状の変化をリアルタイムに監視・収集・図的に提示する災害時救命救急支援システム(電子トリアージ・システム)の構築を目指しています。

電子トリアージタッグ

開発中の電子トリアージタッグは、医療機器メーカーの開発している脈拍や血中酸素濃度(SpO2)などを測定する機器にZigBee?無線機能、および、バイタルサインの送受信や位置推定機能の実装に必要な小型CPUを搭載したセンサ機器です。機器裏側に設定されているボタンを使ってSTART法のトリアージを当該機器上で実行できるようにしています。センシングした各傷病者の脈拍や血中酸素濃度(SpO2)の数値は一定時間間隔(例えば、1秒毎)に基地局のサーバーに転送され、数値(あるいはグラフで)表示されます。

また、脈拍や血中酸素濃度(SpO2)のみならず、呼吸数を取得できるセンサも開発しています。本センサでは、一定時間間隔毎に基地局のサーバーにバイタルサインの数値データを転送する機能の他、一定時間分(例えば、5秒分)の詳細なバイタルサインの変化(呼吸の変動波形や脈波など)を収集・転送する機能を持たせることで、病状の急変時などに医師用端末からの指示により、当該傷病者の詳細なバイタルサインを取得・表示することができます。

さらに、両タイプの電子トリアージタッグ共に人体通信機能と無線給電機能を有しており、傷病者を診察する医師が患者の体の一部に触れると、当該患者の電子トリアージタッグの端末IDが医師用端末の受信部に人体通信で転送されると共に、腕に装着しているiPod touchに当該患者(青色でハイライト表示)のバイタルサインが表示されるようになっています。

救命救急支援システム

開発中の救命救急支援システムでは、上記で開発したトリアージタッグから得られるバイタルサインを短距離無線通信規格の一つであるZigBee?(IEEE 802.15.4規格)を用いて基地局のサーバーにデータ転送されます。複数人のバイタルサインはサーバーのディスプレイ上に表示されます。特に、病状の急変した傷病者については、表示を赤色に変更して前面に表示させることができます。また、医師が病状の変化した傷病者を的確に把握できるよう、ZigBee?による無線通信状況から傷病者の現在位置を推定し、地図作図機能を用いてリアルタイムに当該傷病者の位置をディスプレイ上に表示できるようにしています。これらの機能を用いて、傷病者の位置や病状をモニタリングすることが可能となります。